岩見沢公益社の『相続手続・遺品整理支援サービス』
相続の栞HOME > 【4.相続手続の基礎知識】 目次 > 4.税金関係の手続 > 3.相続税の仕組みとは?
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1.相続の基礎知識
2.遺言の基礎知識
3.戸籍の基礎知識
4.相続手続の基礎知識
4-1.預貯金等の名義変更
1- 死亡すると口座はどうなる?
2- 銀行や信金などの手続
3- ゆうちょ銀行の手続
4- 株式を相続する手続
4-2.年金・保険の手続
1- 死亡届と未支給年金受取り
2- 遺族基礎年金を受取る手続
3- 遺族厚生年金を受取る手続
4- 寡婦年金を受取る手続
5- 死亡一時金を受取る手続
6- 健康保険の手続と葬祭費
4-3.不動産関係の手続
1- 不動産の相続登記方法
2- 賃貸不動産を相続する場合
3- 不動産の分割方法あれこれ
4- 手続前に相続人が死亡したら
4-4.税金関係の手続
1- 故人の住民税はどうなる?
2- 準確定申告とは?
3- 相続税の仕組みとは?
4- 相続税の計算方法とは?
5- 相続財産の評価(土地)
6- 相続財産の評価(建物・他)
7- 相続税の税務調査
8- 相続税の納付方法
4-5.その他の手続
1- 生命保険の請求
2- ローンや借金・クレジットカード
3- その他の名義変更
4- 市町村役場での手続一覧
4-6.相続手続の便利帳
1- 相続手続確認表
2- 相続人確認表
3- 相続人名簿と書類確認表
4- 被相続人の戸籍取得確認表
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4-4-2 「準確定申告とは?」 4-4-4 「相続税の計算方法とは?」
【4.相続手続の基礎知識】 4-3.相続税の仕組みとは?
■相続税とは
相続税は、相続や遺贈によって取得した財産及び相続時精算課税の適用を受けて贈与された財産の合計額が、基礎控除額を超える場合に、その超える部分(課税遺産総額)に対して課税される税金のことを言います。

■相続税の申告と納税の期限
相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内となります。例えば、1月10日に亡くなった場合は翌日の1月11日から10ヶ月ですので、10月10日が申告と納税期限となります。

■相続税の仕組み
@
現金や預貯金、有価証券や不動産といった財産だけではなく、相続時精算課税制度を利用して贈与を行った分を合算します。この金額から「債務」、「葬儀費用」、「非課税財産」(※1)を差し引いた額が「遺産額」となります。
A
@で計算された遺産額に、相続開始前3年以内の贈与財産(※2)を加えます。この額が「正味の遺産額」となります。
B
Aで計算された「正味の遺産額」から「基礎控除」(※3)を差し引いた額が「課税遺産総額」となり、これに一定の税率を掛けた額が相続税額となります。但し、基礎控除とは別に配偶者控除など様々な控除があります。
■遺産総額の中から差し引かれる「葬儀費用」と「非課税財産」について ※1
「葬儀費用」として控除できるものは国税庁では下記の項目と規定しています。
(1) 死体の捜索又は死体や遺骨の運搬にかかった費用
   ※海外で死亡した場合に日本へ遺体を搬送した際の費用なども含まれます
(2) 遺体や遺骨の回送にかかった費用
(3) 葬式や葬送などを行うときやそれ以前に火葬や埋葬、納骨をするためにかかった費用(仮葬式と本葬式を行ったときにはその両方にかかった費用が認められます。)
(4) 葬式などの前後に生じた出費で通常葬式などにかかせない費用(例えば、お通夜などにかかった費用がこれにあたります。)
   ※葬儀の会場費や飲食費、お手伝いの方へのお礼などの費用が含まれます
(5) 葬式に当たりお寺などに対して読経料などのお礼をした費用
   ※戒名料やお布施などが含まれます
葬儀費用として控除できる金額については特に上限はありません。

逆に控除できない費用は下記の項目となります。
(1) 香典返しのためにかかった費用
(2) 墓石や墓地の買入れのためにかかった費用や墓地を借りるためにかかった費用
(3) 初七日や法事などのためにかかった費用

近年は葬儀の日に「繰り上げ法要」として初七日や四十九日法要を執り行うケースが多いようですが、この場合は葬儀費用として控除することができます。

次に「非課税財産」となるものは以下のようなものとなります。
(1)墓所、仏具、祭具など
(2)国や地方公共団体、特定の公益法人に寄付した財産
(3)生命保険金の内500万円×法定相続人の数までの額
(4)死亡退職金の内500万円×法定相続人の数までの額

生命保険金や死亡退職金は遺産分割の対象とならないケースもありますが、相続税を計算する上では遺産に含めることになりますので混同しないようにしましょう。
■相続開始前3年以内の贈与財産について ※2
相続税の節税対策をする上では「生前贈与」をする方も非常に多いと思いますが、相続税の申告においては、亡くなる前の3年以内に贈与した財産については相続財産の中に戻し入れて計算することになります。

これは、いわゆる「駆け込み贈与」によって相続税を節税しようとすることへの対応と言えます。亡くなる前3年以内の贈与については、贈与税が課税されたかどうかには関係なく相続財産に繰り入れることになります。例えば贈与税の非課税枠である110万円の贈与を死亡前の3年間行っていた場合であっても、計330万円を相続財産に加算して相続税の計算を行います。

尚、贈与税を納付していた場合にはその額が控除されますので、贈与税と相続税が二重に課税されることはありません。

「多少の金額ならバレないだろう…」などと考えて、贈与の分を繰り入れずに申告しても税務署では故人や相続人の預金口座を職権で調査することができますので、間違いなくバレることになるでしょう。悪質な隠ぺい行為と認定された場合、重加算税などを課されることになりますので正しく申告しましょう。
■相続税の基礎控除とは ※3
上記のBの通り、「正味の遺産額」から「基礎控除」を差し引いた額が「課税遺産総額」となりますが、この「基礎控除」は下記の金額となります。

  基礎控除額 = 5,000万円 + 1,000万円×法定相続人の数

例えば、夫が亡くなり法定相続人が妻と子ども3人の計4人だった場合の基礎控除額は
  5,000万円 + 1,000万円×4人 = 9,000万円 となります。

尚、基礎控除の引き下げについての改正法案が成立したことにより平成27年1月1日以降開始の相続に関しては…
  基礎控除額 = 3,000万円 + 800万円×法定相続人の数  となり、上記の例に当てはめた場合、基礎控除額は6,200万円になります。


尚、相続税の税額に関しては【相続税の計算方法とは?】のページをご参照ください。
※各種情報はできるかぎり最新の事項を掲載しておりますが、実際にお手続をされる際にはあらためて関係機関にご確認下さいますようお願い致します。また、こちらに記載の情報を基にお客様ご自身がお手続きされた際に生じたトラブル、損失等に関して弊社は一切関知致しませんのでご了承下さい。
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