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【4.相続手続の基礎知識】 2-4.寡婦年金を受取る手続 |
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「寡婦年金」は、国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間を含む)が25年以上ある夫が亡くなられたときに、10年以上継続して婚姻関係にあり、生計維持されていた妻が受けることのできる年金です。
■寡婦年金の支給要件
寡婦年金は、次のすべてに該当する場合に支給されます。
(1)死亡日の前日において、死亡日の属する月の前月までの第一号被保険者(任意加入被保険者を含む)としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である夫(保険料納付済期間又は学生納付特例期間及び若年者納付猶予期間以外の保険料免除期間を有する者に限る)が死亡したこと
(2)夫の死亡の当時、夫によって生計を維持していたこと(夫と生計を同じくしていた者であって、年額850万円以上の収入を将来にわたって有すると認められないこと)
(3)夫との婚姻関係(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)が10年以上継続した65歳未満の妻であること
(4)死亡した夫が障害基礎年金の受給権者であったことがなく、老齢基礎年金の支給を受けていなかったこと(旧法の年金を含む)
※『夫の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上』とありますが、大正15年4月2日から昭和5年4月1日の間に生まれたものについては、生年月日に応じて21年から24年あれば支給されます。
※遺族基礎年金は、一定の条件に該当する子を有する妻かその子しか受給できません。しかし、老齢基礎年金の受給資格期間を満たした夫が、年金を受けずに死亡した場合には、子のない妻に、老齢基礎年金が支給されるまで(65歳まで又は繰上げ支給を受けるまで)の期間、寡婦年金が支給されます。
※同一の人が死亡したことによって寡婦年金と死亡一時金を受けることができる場合、どちらか一方が支給され、他方の受給権はなくなります。(どちらを選択するかは自由です)
■寡婦年金の支給期間
(1)妻が60歳未満のときは、妻が60歳に達した日の属する月の翌月から寡婦年金の支給を開始し、妻が65歳に達した日の属する月まで支給されます
(2)妻が60歳以上のときは、夫が死亡した日の属する月の翌月から寡婦年金の支給を開始し、妻が65歳に達した日の属する月まで支給されます
■「寡婦年金」の請求方法
最寄りの年金事務所か年金相談センターまたは住所地の市区町村役場で手続きを行います。
■請求に必ず必要な書類
1.年金請求書
…上記の窓口に備え付けてあります
2.年金手帳
…紛失などによって提出できない場合は別紙理由書への記載が必要
3.戸籍謄本(全部事項証明書)
…死亡者と請求者の続柄が確認でき、死亡後発行され6ヶ月以内のもの
4.世帯全員の住民票
5.死亡者の住民票の除票(4に含まれる場合は不要です)
6.請求者の収入が確認できる書面(生計維持認定のため)
…所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票等
7.受取先金融機関の通帳等(請求書に金融機関の証明を受けた場合は添付不要)
…カナ氏名、金融機関名、支店番号、口座番号が記載された部分を含む預金通帳または
キャッシュカード(上記がわかる場合はコピーでも可)
8.年金証書(公的年金から年金を受けている場合)
9.印鑑(認印で可)
尚、死亡の原因が事件や事故といった「第三者行為」である場合には下記の書類も必要になります。
○第三者行為事故状況届(所定の様式があります)
○交通事故証明または事故が確認できる書類
○確認書(所定の様式があります)
○被害者に被扶養者がいる場合、扶養していたことがわかる書類
(源泉徴収票、健康保険証の写し、学生証の写しなど)
○損害賠償金の算定書(すでに決定済の場合、示談書等受領額がわかるもの)
■遺族基礎年金の支給額(平成24年度)
死亡日の属する月の前月までの第一号被保険者(任意加入被保険者を含む)としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間と保険料免除期間を基礎にして、老齢基礎年金の例によって計算した額の4分の3に相当する額。
■寡婦年金受給権がなくなるとき
寡婦年金受給権者が、以下のいずれかに該当したときには、寡婦年金の受給権はなくなります。子の場合には速やかに失権届を提出しなければなりません。
(1)65歳に達したとき
(2)死亡したとき
(3)婚姻したとき(事実上の婚姻関係を含む)
(4)直系血族又は直系姻族以外の養子となったとき(事実上の養子縁組関係を含む)
(5)繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権を取得したとき
■寡婦年金の支給停止
夫の死亡について労働基準法による遺族補償が行われるときは、死亡日から6年間、寡婦年金の支給が停止されます。子の場合は速やかに、支給停止事由該当届を提出しなければなりません。
※年金を含めた社会保障制度は今後も改正されることが考えられますので、最新の制度や各種の要件並びに支給額等は年金事務所や年金相談センターなどでご確認下さい。 |
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※各種情報はできるかぎり最新の事項を掲載しておりますが、実際にお手続をされる際にはあらためて関係機関にご確認下さいますようお願い致します。また、こちらに記載の情報を基にお客様ご自身がお手続きされた際に生じたトラブル、損失等に関して弊社は一切関知致しませんのでご了承下さい。 |
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