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相続の栞HOME > 【3.戸籍の基礎知識】 目次 > 6.昭和23年式戸籍の見方
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3-5 「平成6年式戸籍の見方」 3-7 「大正4年式戸籍の見方」
【3.戸籍の基礎知識】 -6.昭和23年式戸籍の見方
■昭和23年式戸籍の特徴
戦後、新憲法施行に伴い民法が改正され、戸籍法も大きな改正が行われました。それまでは「家」を基本単位とする戸籍でしたが、昭和23年式からは「夫婦」を基本単位とする戸籍となりました。一つの戸籍に入るのは夫婦とその子までとなり、祖父母や兄弟姉妹、叔父叔母、甥姪、孫など三世代以上が同じ戸籍に入ることはできなくなりました。

また、「戸主」が廃止され、「筆頭者」となり、また華族、士族、平民、新平民などといった身分事項の記載も廃止されました。大正4年式戸籍までの場合は、戸主が死亡すると新しい戸籍へ編製していましたが、昭和23年式からは筆頭者が死亡しても戸籍が新しくなることはなく、その戸籍の筆頭者は亡くなった人のままとなります。

戦後の混乱期でもあり、また明治19年式から大正4年式までの変遷とは違い、大幅な改正であったことから、実際に戸籍簿が改製されるのは昭和32年頃から昭和40年頃にかけてとなりました。

それまでの戸籍を一斉に全て作り替えることはできないため「従前の戸籍については、新法施行から10年経過して改製されるまでは新法戸籍とみなす」とされました。10年後から順次全ての戸籍を新しい様式に作り替えていきましたが、その際古い戸籍には「昭和32年法務省令第27号により昭和○年○月○日あらたに戸籍を編製したため本戸籍削除」と記載し、欄外に「改製原戸籍」と表示することによって、新しい戸籍が作られたことを示しました。

平成6年の法改正により戸籍の電算化が開始されましたが、全ての市町村で電算化されているわけではなく、現在も昭和23年式戸籍を使用している市町村もあります。

◆一次改製(簡易改製・強制改製)
昭和33年に第一次改製が行われましたが、法施行の昭和23年からの10年間に新法の基準にあてはまるものに関しては書き換えの必要がなかったので「改製」とだけ記載して新戸籍とみなしました。この場合は事項欄には「昭和32年法務省令第27号により昭和○年○月○日○○戸籍改製」と記載されました。

◆二次改製(任意改製)
上記の一次改製で簡易的に新戸籍となった戸籍は様式自体は古いままなので、いずれは書き換える必要がありましたので、書き換えによってその戸籍が削除された場合には「昭和32年法務省令第27号により昭和○年○月○日あらたに戸籍を編製したため本戸籍消除」と記載されました。

◇改製に伴う処理
昭和23年の法改正によって一つの戸籍に記載できるのは「夫婦とその子」のみとなったため、それまで同じ戸籍に入っていた兄弟姉妹、叔父叔母、兄弟の配偶者、孫等は昭和33年の「第一次改製」によって「除籍」されることになりました。その際、戸籍の事項欄には「改製により、新戸籍編製につき昭和33年○月○日除籍」と記載されました。

また、昭和23年の法改正以降に同じ戸籍にいる人に子どもが生まれた際は、新しい編製基準が適用されるため、新しく戸籍を編製しなければなりませんでした。この場合には戸籍の事項欄に「子供の出生届昭和○年○月○日受付○○県○○市○番地に新戸籍編製につき除籍」と記載されました。

上記のように実際に新しい戸籍が編製されたのは昭和33年頃からとなり、「昭和32年法務省令第27号により…」と言う記載が見受けられるため、昭和23年式戸籍は「昭和32年式」と書かれている解説などもありますが、正式には「昭和23年式戸籍」となります。
■昭和23年式戸籍の見本
これは山田耕作さんが筆頭者の戸籍です。この戸籍から読み取れることは下記のような事柄になります。

≪戸籍の始まりと終わりに関する事柄ついて≫
 ・昭和40年5月6日に美唄市から転籍してきたことによってこの戸籍が作られた。
   ※つまり、この戸籍の始まりは昭和40年5月6日となります。
   ※一つ前の戸籍に遡る際には美唄市で請求しなければなりません。
 ・平成20年2月23日に改製によって、この戸籍は改製原戸籍となった。
   ※つまり、この戸籍の終わりは「平成20年2月23日」ということになります。

≪個人の事柄について≫
 ・山田耕作さんは昭和7年11月13日美唄町生まれで、父平吉、母とめの長男である。
 ・この戸籍が作られた時点で既に父平吉さんは死亡していた。
 ・耕作さんは昭和34年11月19日に田中幸子さんと結婚した。
 ・耕作さんは結婚する前は父平吉さんの戸籍に入っていた。
 ・耕作さんは平成14年1月28日函館市で死亡して除籍となった。
 ・幸子さんは昭和11年5月3日函館市生まれで、父清、母洋子の三女である。
 ・幸子さんは結婚まで父清さんの戸籍(美唄市)に入っていた。
 ・太郎さんは昭和40年8月9日美唄市生まれで、父耕作、母幸子の長男である。
 ・太郎さんは昭和60年11月2日鈴木花子さんと結婚した。
 ・太郎さんと花子さんは東京都葛飾区に山田姓で新しく戸籍をつくった。

以上が、この戸籍から判明する事柄となります。この戸籍を基にして一つ前に遡る場合は、美唄市役所で本籍地=北海道美唄市字美唄5000番地、筆頭者=山田耕作の戸籍を請求します。
※各種情報はできるかぎり最新の事項を掲載しておりますが、実際にお手続をされる際にはあらためて関係機関にご確認下さいますようお願い致します。また、こちらに記載の情報を基にお客様ご自身がお手続きされた際に生じたトラブル、損失等に関して弊社は一切関知致しませんのでご了承下さい。
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